PRE//SILENTNOISE

何も言わない、音もたてない、ただ、ボーッとそこにいる……

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PRE:PRE//SILENTNOISE

playing md
プレ//サイレントノイズというレーベル名がかっこいいのか悪いのかはわからない。

その由来は上で告知したCD-Rに収められている、某大学の学園祭ライブの現場にいてあれこれ見たり怒ったりやったりしたあと、恐ろしく疲れて家に帰って同録MDを聴いたときだった。プレイヤーにセットし再生すると、さっき現体験したあらゆるノイズが10分間展開され(CDに収められているのはその一部)、終わると「シャー」というスキップ音が鳴り、今までのことがなかったように、部屋の中に静寂が訪れる。
そのときだ。野坂昭如が「終末のタンゴ」で歌ったように、あらゆるものはいつかは終わる。すべては静寂になる前の音に過ぎない。過ぎないのだが、その静寂に漂うかすかな余韻が好きで音楽を聴いてきたのだ…なんてことを突然考えたのだ。その刹那「サイレントノイズ」という言葉が急に浮かんできた。
そしてトクさん(プンクボイ)と音楽の話をするとき、キム・フォーリー、キャプテン・ビーフハート、シルヴァー・アップルズといった名詞に被せる「プレ・パンク」という言葉も同時に思い出し、「静かな音になる前ってなんかいいなあ」と思い、そのままくっつけてレーベル名にしてしまったのだった。まあ、ここだけの話、かなり後付けだったりするのだけれど。

ともあれ『Breathing OK』は僕が初めてディレクションした「静寂になる前の音」だ。
まあ、一言で言うと入ってるのはエレクトロ・ポップとローファイ・パンク。そういう意味ではノー・ウェイブ? どっちにしろどこか治まりが悪い、この上なくイビツな音楽。でも閉じていない、むしろポップ。ディレクターである僕が言うのもあれだが、なんじゃ、これ?

『スタジオボイス』誌の「アンチ・ロック特集」で、中原昌也氏がザ・フォールに対して「音楽性に言及される前に、音楽を放り投げている感じ」「どこに括られても違和感があるのはマーク・E・スミスのコンポーズが何も説明しないからです」という発言をしているが、まさにそんな感じ。
裏ジャケのデザインをやってくれたSさんは本作を聴いて「いったい何に影響を受けてるんですかね? もはやスーサイドでもないし」と言ってたが、以前、僕も同じことを思って「プンクボイの音楽って、なんなんですかね?」と本人に訊いたことがある。すると神妙な顔をしてあごに手をやりながら「なんなんだろうね。パンクつうかロックンロールつうか、それを打ち込みでやってみたんだと思うよ。でも、いったいなんなんだろうねえ…」と、答えになってるようで、最終的に何の答えになってないセリフをのたまったのだった。

もう、なんでもいい。音楽なんてそんなもんである。他人の耳にプンクボイの音が入ったら、単純に「わからない」でも「いいな」でも「やだな」でもいいから、三半規管に残ればいいなと思ったりする。
  1. 2007/04/06(金) 20:20:34|
  2. MUSIC
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明日から順次発売予定です

プンクボイCD-R、都内は明日から納品します。
実はお店からの発注段階でプレス枚数のほとんどがなくなってしまい、
通販や取扱店募集しといてモノがありませんじゃシャレにならないので、
発売日前に速攻再プレス(コピーか?)決定。
今日中に歌詞カードの手配。月曜になったらさっそくプレス屋に電話だ!
じゃあ、もっと刷っとけって話なのですが、どれだけ出るかわからなかったもんで。

あと、ディスクユニオンさんでも取り扱い予定なのですが、
いろいろと都合でこっちの流通はあと数日はかかりそうです。
最初っからバタバタ状態ですが、
よろしくお願いします。

cdsyukka
  1. 2007/04/07(土) 10:49:30|
  2. 未分類
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4月7日から8日

07-04-08_20-42.jpg

商品置いてきました。

一応、上の取扱店では全部並べられてるはずです。家に数枚残るのみですが、今週末には再出荷分上がる予定です。あと、ロマンポルシェ。の北海道ツアーで本人自ら物販予定です。先ほど吉祥寺で会って渡してきました。よろしくお願いします。

ミドリのセカンドを聴く。以前、ロフトでロマンポルシェ。やDMBQと対バンしたときにやっていた(と思う)「声を聞きたいのですが聞こえないのです」がいい。
以前、石黒さん(キミドリ)がケラの「ホワイト・ソング」をペーパークリップ・ピープル(カール・クレイグ)の「THE CLIMAX」になぞらえていて、その鋭さにしびれたけど、ミドリのこの曲も少なくとも僕にとってはその系統に入る。どこかに連れてってくれそうなんだけど、結局はどこにも行けなくて元のまんまでしたみたいな曲。
  1. 2007/04/08(日) 21:32:26|
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生きてるし死んでるし

bushmind.jpg

昨年末、ECDが12時間フロアをジャックした日、遊びにきていた旧知のウスイ君に会った。
「いやあ、メジャー・デビューおめでとうございます」
もちろん冗談で言ったのだが、単純にうれしかった。エイベックスから出すからとかじゃなくて、彼の作った音楽がちゃんとまとまって聴けることが。そして先月リリースされたウスイ君ことブッシュマインドの『Bright In Town』(TAD SOUND)は僕の期待に違わぬ出来だった。
やけのはら、YO!マイキー(2MUCH CREW)、マイク・クラーク、DJ NOBU、TAC-ROC、SONICなど有名無名共通項さえあるかわからん多彩なゲストが入り乱れていながら、しかも曲によっては本人は参加していないにも関わらず、ちゃんとブッシュマインドの世界観が打ち出されたコンセプト・アルバムとして完成されているところに参ってしまった。
その世界観とはブッシュマインドというアーティストとしての精神性とかスタイルや主張というよりも、自分以外の世界、その眼に映る光景をどう見るかだ。それはディス・ヒートをバラして、サイケデリックとインダストリアルという二律背反のファクターを通して、サンプラーで組み直したような(大きなお世話?)トラックメイキングで音楽に置換されていく。特にやけのはらが参加した「Day Dream」は、まさしく自分と自分以外の他人が世界を共有し、音と言葉で表現された曲だと思う。

j-dilla.jpg
最初、ブッシュマインドのアルバムをレコード屋で手に取ったとき、装丁の感じと帯に27曲のクレジットが記載されているのを見て、なんとなくJ・ディラの『Donuts』を思い出した。
実際、インタビューを読むと影響を受けたアルバムとして挙げていて、やっぱりなあと思っていたら、偶然にもブッシュマインドがメジャー・デビューした同じ日(正式には1日違うのだが、時差や発売日より早くレコード屋に並ぶことを考えたら同じようなもんでしょ←強引)、J・ディラの遺作集『Ruff Draft』がストーンズ・スロウから出た。

同タイトルの12インチEPに未発表曲とそのインストをくっつけた寄せ集め感あふれるものだが、12曲目の「Wild」が掃き溜めに鶴というか。いや、他の曲もいいんだけど、変態ぶりが群を抜いている。自分で叩いたかのようなドタついたドラム・ブレイクとギターのループの上に子供の声とラップが乗るという、まるでムーンドッグが入れ替わりに生き返って、ヒップホップめいたモノを作ったかのような未知の音楽が繰り広げられている。僕はJ・ディラ/ジェイディーの作品もすべて聴いてるわけでもない。リリックの内容だって聞き取れていない。ただ、これだけは言いたい。
「一体、アンタは何を考えて、これを作ったのか?」
GGアレンみたいにホルマリン漬けにされて保存されてるわけではないだろうけど、様々な未完成のアイデアがたくさん詰まっていたであろう、ヤツの脳を一度覗いてみたいと思ってしまった。
  1. 2007/04/15(日) 23:04:58|
  2. MUSIC
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取扱店追加

取扱店に福岡のPLASTICAが追加になりました。
あと遅れましたがディスク・ユニオンにも商品発送済みです。
もうお店に並んでるかもしれません。
よろしくお願いします。

追記:ディスクユニオンのサイトで一部試聴が出来ます。ここをクリック
  1. 2007/04/16(月) 19:48:17|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0

極北も目指し続ければ正統になる(根本敬、だっけ?)

SURTEK.jpg

アトム・ハート——彼が音楽活動を始めたとき、シュトックハウゼンなどの前衛電子音楽に影響を受けていたという情報(フランジャーでの相方、バーント・フリードマンと混同してるかも)もあるし、デトロイト・テクノ〜シカゴ・ハウスの出現以降は、普通にそこらへんをやりたかったはずなのだ、おそらく。
実際、僕が輸入盤屋に行き始め、テクノのCDや12インチを買い始めた頃、その手のコンピに入っていた彼のいくつかの作品はアシッド・トランスだったし、ピート・ナムルックとコラボレートしたアルバムは、まさしく踊り狂ったあとのチル・アウト音楽という趣だった。
「テクノの人」という個人的なイメージが崩れたのは、彼がフランクフルトから南米チリに移住し、ロス・サンプラーズ〜セニョール・ココナッツ名義で似非ラテン・ファンクの追求し始めた頃だろうか。すべてをチェックしてたわけではないが、特に『Acid:Evolution 1988-2003』(Daisyworld)では、世界に散らばるオブスキュアなアシッド・ハウスを年度順にコンパイルしたと銘打っておきながら、実はすべてアトム自身の作という、自らのトランシーでチル・アウトな過去を覆い隠すかのような偽史運動を画策したり(?)、クンビアやレゲトン、バイレファンキをミックスした『Coconut FM~Legendary Latin Club Tunes』(Essay)で辺境のダンスミュージックへの偏愛を示すなど、アトム・ハートはテクノの人としての道を徐々に逸れ、思いっきり間違った道なき道を驀進してるかのようだ。
それを改めて確信したのが、カオス・ハピ(オリジナル・ハムスター)という、やたら細面で喧嘩が弱そうな奴と組んだスーテック・コレクティブの『The Birth Of Aciton(アシトン降臨)』(Third-Ear)である。
言うまでもなくアシトンとは、おなじみTB-303のビヨビヨ音にレゲトンのリズムを掛け合わせたという、前述のコンパイルしたジャンルを掛け合わせただけのものだが、どうもレーベル側はアシトンをポスト・バイレファンキ〜ボルティモアブレイクスとして売りたいみたいで、それはそれでいいんだけど、受け取るこっち側としては、それ以外の無駄な部分にこそ注目すべきだろう。
それこそ僕がテクノを買い始めた頃、レコード屋に横溢していたようなフォントと色使いの、今では悪趣味としか言いようがないジャケット。だいたい、今どき機材をこれ見よがしにして写るアーティストがいるだろうか。808ステイトもプロトタイプ909もキッド606もそんなことやらなかったよ(やってたらごめん)。何よりもイイ年こいた大人がより実用とは縁遠い、B級でオブスキュアなものを探求し作り出す姿勢が、すごく間違っててバカで偉くともなんともない。ゆえに素晴らしい。
「美しく間違い続けることは難しい。それは塀の上を縄わたりし続けるようなもんだ」
と書いたのは、我らがプンクボイことロマン優光だが、極北も目指し続ければ、それはやがて正統になる。美しいかはわからないけど、アトムは自らの音楽でもって、常にギリギリの線で縄(綱)渡りすることのカッコよさを教えてくれる。
  1. 2007/04/18(水) 23:55:46|
  2. MUSIC
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取扱店追加2

熊谷のMORTAR RECORD SHOPでも取り扱い開始です。
よろしくお願いします。

あと、PERCEPTOも再々出荷分、明日送るのですが、
PERCEPTOの注文ページだと、お客さんがどれと一緒に買ったというのがわかるんですね。
で、マーケティングしなきゃと思ってチェックしたところ、
MP2のミックスCD(すごくいいです!)はやけのはらつながり。
山形のハードコアバンドのオムニバスDVDはなんとなくわかるんですよ。
でも、最後がドクター・ロッキット(ハーバート)というのが笑いました。
エレクトロつながりですかねえ。かなり強引な括りですが。

他の取扱店さんも含め、よろしくお願いします!


  1. 2007/04/19(木) 22:03:58|
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取扱店追加3

本人が先だっての北海道ツアーで何枚か置いてきたみたいで、
札幌のBAR十蘭堂でも取り扱いしてる模様です。
よろしくお願いします。
  1. 2007/04/21(土) 09:25:07|
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取扱店追加4 そしてDJ KLOCK

ココナッツディスク江古田店(かなり久しぶりに行ったけど、やはり地味にいい店!)も取扱い開始です。
よろしくお願いします。

CACOY.gif
今日の昼、プンクCD−Rのジャケを描いてもらった市橋さんからメールが来て、DJ KLOCKが亡くなったことを知る。
といっても、市橋さんと違って僕は面識はないし熱心なファンと言うわけではなかった。それにホントはこういう形の追悼って個人的に好きではない。今までそんな褒めてないのに亡くなったときだけ、さも自分が関係ある感じで勝手に追悼して悦に入るような印象がするのだ。それにこう言っちゃ悪いが、KLOCK一人が亡くなっても音楽は死なない。それとは関係なく生きる。
もし一人のミュージシャンなりDJが死んで、そうなったら単なるファシズムだよ。
でも、CLOCKWISEから初めて出した12インチと、テニスコーツの植野夫妻とのユニット、CACOYの作品だけはすごく好きだった。だった、というより今でも進行形で。2000年9月、リキッドルームでKLOCKがジェフ・ミルズと共演したとき、あらゆるビートがミックスされ擦られたときの高揚感は未だに忘れない。続く白石隆之がブルーハーブの「時代は変わる」をかけたことも含めて。
昨日、僕より2倍長く生きていて、8倍は太く生きている知る人ぞ知る人物に会って、じっと見つめられてこう言われた。
「人間の死亡率は100%だ。どうせ死ぬまで生きるんだから、あんたも大丈夫だよ」
KLOCKも死ぬまで生きたのだと思う。その間に何らかの記録媒体に他人が聴いて「いいな」と思えるものを作り、僕の脳に一夜のDJプレイを刻み込んだのだ。結局、なんだかんだ言って書いてんじゃんといえば、そうです、書きました。でもね、生きた、そして、他人の記憶に刻んだ。それだけですごいことだと思うから、こうやって恥をしのんで書かせてもらった次第。not追悼&哀悼。でも、さようなら。
  1. 2007/04/22(日) 01:02:54|
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340°くらいズレたポップ・ミュージック

ある音楽ニュースサイトでプンクボイのCD-Rの紹介がされたとき、「ヒップホップグループ『アルファベッツ』のラッパーで、現在DJとしても各メディアで高評価を受けているやけのはらがマスタリングを担当している」というのがあったのだが、その時始めて思い出した。「そうか、やけさんってヒップホップだったんだな」と。
でも、初めてアルファベッツを聴いた時、あんまりヒップホップだとは思わなかった。エレクトロでもニカでもなかった。「だからこそヒップホップなのだ」なんて逆説的なことも思わなかった。80年代始め、日本でまだヒップホップという言葉が市民権を得ていない頃「ラップ音楽」と称していたみたいだが、そっちの方が合ってると思ったものだ。しかも変に曲がいい。。今でも「今夜殺せ」とか聴くと泣きたくなる。
まあ、アルファベッツについて書いても、本人から「今頃になって褒めないでくださいよ!」と怒られるので、5月にカクバリズムから出るイルリメの7インチに収録される「Illrime No.5」のリミックスについて。
yake
リミックスといっても、ラップ以外はやけのはらが作ったトラックに差し替えているのだけれど、イルリメの声質も相まって、アンダーグラウンドのダンストラックというより、くるりの「World's End Supernova」、YUKIの「Joy」や「長い夢」、パフュームの「チョコレイト・ディスコ」などと同質の、キラキラしてリリカルな四つ打ちのダンスポップの系譜にある。
で、ありながら、そこまで完成されていない一歩手前のぎこちなさが、やけのはらっぽいというか…などと書くと、本人に「褒めてるようで、あんま褒めてないじゃないですか!」と即突っ込み入れられるような気がするな。

僕は音楽理論に詳しくはないので印象論に過ぎないのだが、考えるに本人はどこかのジャンルに収まろうという意識があるのだと思う。それはヒップホップだったりテクノだったりシカゴハウスだったり。しかし、最終的にやけのはらの手によってプログラミング→アレンジされた楽曲は、最初に意識したフォーマットとは違うものになっている。外部からのインプットとアウトプットの決定的なズレこそが、やけのはらのDJ/トラックメイカーとしての魅力なのだと思う。
永遠に完成されないポップ・ミュージック。いつまでたっても、まるで初めて作ったようなダンスミュージック。
何かになろうとして、ちゃんと何かになってしまえる人にはわからない。それ以外の人に勝手に捧ぐ。

<4/29追記>
やけのはら本人から反論をもらいました。「今回のイルリメのリミックスはくるりとかには影響を受けたり意識したりしたことはない」「ジャンルを意識して作ってるというより、そこから外れることを意識して作っている」とのことでした。くるり以下の曲を出したのは単純に個人的な印象として書いたつもりだったけど、改めて読んでみるとそう思われてもおかしくはないかもしれないし、ジャンルを意識〜以下の文章もやけのはらが思ってるようなことを書いたつもりだったんだけど、表現として足りなかったと思ってます。
やけのはらとは電話でこっちの真意を理解してもらったと思ってるし、なにより一度発表したものだから修正はしませんが、それを意識した上で読んでいただければと思います。
  1. 2007/04/22(日) 22:11:40|
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Author:RECORDer
PRE//SILENTNOISE主宰者。
RECORDer編集長。

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