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僕らはランチに出かける

kidz.jpg
KIDZ IN THE HALL
Land of Make Believe』
(Duck Down Music DDMCD2125)

レコード店で、ある日本語ラップ・グループの新譜を試聴しようと、再生ボタンを押したところ、ヘッドフォンからは恐ろしいまでにノイジーな音像が。ラップもトラックも音も割れ、あらゆるものがウソに見えるように恐ろしくかっこいいのだ。


僕は前にも書いたように日本語ラップについては全く詳しくありません。しかし、巷の評によると、言葉の組み立て方に前衛的な部分があるとか言われてる音楽と訊いております。それがトラック面にも、そして音響面にまで、それが波及したのだとしてもおかしくはありません。

と同時にある疑念も。それは「このヘッドフォン壊れてんじゃねえの?」ということだ。CDを買って聴いてみると──やっぱ、壊れてたみたい。音像的に普通だった。いや、トラックとラップの絡みは、前衛的でカッコイイとは思うんだけど、最初に受けた衝撃みたいのは、そこにはなかった。


キッズ・イン・ザ・ホールは、ジャスト・ブレイズのバックアップを受け、カンパニー・フロウなどで知られる、ロウカスでデビュー。これは3枚目のアルバムとなるが、それはリスニング後にネットで調べて書き出しただけで、彼らのことは全く知らなかった。なんか、ミドルスクール系のひどいジャケがあるなあと思って、手に取ったものだが、これはいい。特に4曲目の「Out To Lunch」(勝手につけた邦題「僕らはランチに出かける」)が素晴らしい。

トラックは究めてシンプルで、シンセとドラムマシンのフレーズをそのまんまループしたような、それこそミドルスクール系のものなのだが、サビ(というのか?)の部分になると、そのリズムの音色が突然変わるのだ。たぶん、リズムのループをフィルターかエフェクターで音を変えているだけなんだけど、そこがグッとくる。

これを聴いて思い出すのは、ギャングスタ・ラップの先駆的名曲、スクーリーDの「P.S.K」である。TR-909で打ち込んだビートを本物のリバーブで引き上げ、コード・マネーのスクラッチを乗せただけ。恐ろしいまでにシンプルな作り方。なのに、異様なまでの迫力、そしてカッコよさ。



ヒップホップって、特にラップの技術に集約されている風潮があるけど、僕は別にそこで聴いてないのだ。というか、その善し悪しの基準がよくわかんない。
だからこそ、僕が再三、日本語ラップの世界に知識がない詳しくないと書くのは、もっと全体的なトラックも含めての気持ち良さや歪みとかそういう部分で聴いてるわけで、ことさら強調されるリリックにまつわるあれこれは、その魅力のあくまで一部分でしかないからなのだ。


言葉のアヴァンギャルドは、そういうことやってる人たちの詩集を読めばいい。ハスリングを知りたくば、そういうことしている人たちのインタビューが満載の『実話ナックルズ』を読めばいい。
もちろん、そのすべてが融合されているのがラップなのだが、最終的に落とし込みどころって音楽なんだから、もっと全体的な音の面白さという視点で評価してもいいと思うんだけど。


まあ、いろいろ書いてきたが、要はサイプレス上野とロベルト吉野の「♪レコードノイズに恋する」(Bay Dream~From課外授業~)と同じような観点で聴いてしまう人もいるんだから、試聴ブースのヘッドフォンのメンテナンスはちゃんとやっといてくれないかな、ということなのである。
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RECORDer編集長。
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