スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2009 best music 006~009

クボタタケシ『Neo Classics 3』
neocla
(Tearbridge/Avex)


2005年、君津の廃屋をスクワッティングした<RAW LIFE>で、クボタタケシはそのDJプレイでサブヴォイス・エレクトロニック・ミュージックの「Vampilella」の一瞬の無音のブレイクから、B・バンブルビー&ザ・スティンガーズの「Nut Rocker」へとつないでみせた……ような気がする。
気がするというのは、なんか当日の記憶があやふやだからなのだが、事実誤認を覚悟で書くならば、90'sジャパニーズ・テクノ・クラシックと、60'sピアノ・ロケンロールをつなぐという、歴史も文脈もへったくれもない野蛮さこそが、DJとしてのクボタタケシの魅力なのだ。

だからこそ、少なくとも収録曲のライセンスという規制がかかる、公式のミックスCDは、クボタにとってはあんまり適さないメディアだと思っていた。

しかし、本作は前2作に感じたハンデを一切感じない。
ラテンから始まり、ダブ、バイレファンキを経てマイアミ・ベースへ。これだけならまだしも、クリックからラガ・ジャングルへとぶっ放して、何事もなかったようにポップなラテンへと戻る、この選曲はまさに果敢にして野蛮。僕はマイナー・スレット時代のイアン・マッケイ──すなわち、ジャケのイラストのように頭を抱えるわけもなく、ただただニヤニヤするのだ。


Dam-Funk 『Toeachizown
dam
(Stones Throw)

ずっと出る出ると言われて、延期状態が続いていたデビューアルバム。

とりあえずドラム・マシンをポコポコ走らせる。それにシンセでリフやらメロディやらベースラインを作って付け足す。さらにはボコーダーで歪ませた声を乗っ けてみる。時には前にのめりすぎてズッコケたり、エラーでグチャグチャしてるんだけど、それはそれでなんかいいなあ……じゃ、ハイ、一丁上がり。イェー!

果たして、そんな感じで作ってたのかも、「イエー!」と言ったかも知らないが、ザップやプリンスなどの80'sファンク/ディスコへの愛が主成分となるデイム・ファンクの音楽の魅力は、そのラフでロウで、その正確な意味通り「適当」なところに尽きるのだと思っている。


Sunn O))) 『Monoliths & Dimensions』

sunno
(Southern Lord/Daymare)

サンの音楽をなにかに喩えるなら、巨大なミキシング・コンソールのようなものだと思っている。

フィードバックノイズの嵐の中をギターのリフがこれでも繰り返されるヘヴィ・ドローンをベースに、ハードコア・パンク、フリー/エレクトリック/モダンす べてを引っ括めたジャズ、ブラック・メタル、現代音楽、ジャンク、ノイズ、クラシック、声楽、アンビエント、民族音楽など、様々なエッセンスが各トラック に振り分けられ、フェイダーの上げ下げによって、それらが亡霊のように現れたり消えたりする。

そういう意味で言えば、本作はそのトラック数がさらに拡張したかのように、いつにも増して深くダイナミックな音像。特にラストの曲は、アリス・コルトレーンをあっちから呼び寄せたのかと思った。


The Orb
『Baghdad Batteries (Orbsessions Volume III)』

orb
(Malicious Damage/Third Ear)

DJのアレックス・パターソンとその仲間たちが、1989年の結成から、移り変わりの激しいテクノ・シーンで、20年以上もの間、サバイブしてきたプロジェクト、ジ・オーブ。
この名を思い浮かべるたび、アンビエントハウスの先駆者だとか、そういったお題目よりも、僕は真っ先に日本のテクノブームのエポックメイキングともいわれている、1994年、渋谷オン・エアーでのオービタルとシステム7の来日公演を思い出す。

ステージ上のDJブースに陣取ったパターソンは、アンビエントなSEを流し始めると、やがて「Blue Room」の「♪ワウワウワウ~」というボーカル部分のループをフェイドイン。さらにレゲエのビートをミックスする。客はダンスする。さらにパターソンは ブースの前に吊り下げられた、でかいバランスボールみたいなものをパンチし始める。その振り子運動に呼応して、客はさらに飛び跳ねるようにダンスする。
その時、僕はそのジャンピング集団の一人だったわけだが、今から思えば、あの時のSEとルーブとビート、振り子運動を続けるバランスボールみたいなもの、 そして、それらを楽しむ観客。この原風景こそ、オーブの「コア」だったのだと思うのだ。別に今更言うのもなんだが、アンビエントとか、チルアウトだとか というのは、そのコアに引っ付いてきたオマケみたいなものだろう。

本作はここ数年で、いつのまにか展開されていた、ジ・オーブのシリーズ三部作のファイナルにあたるわけだが、アレックス・パターソンと、そして、長年の相 棒の一人で、パターソンいわく「奴とは双子だ」と評したトーマス・フェルマン(確かにお互い頭部がアレだし……)が作り上げた、この上なく良質なエレクト ロニック・ミュージックを聴いていると、月日の流れなど関係なく、前述のコアな部分をちゃんとキープ・オンしてるな、とうれしくなってしまうのだ。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

RECORDer

Author:RECORDer
PRE//SILENTNOISE主宰者。
RECORDer編集長。
ひとりE.A.R.(永遠に丁稚)

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

Twitter...A

PrecordeAr < > Reload

リンク
RSSフィード
Category Bar Graph
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

最近のコメント
最近のトラックバック
ブログ内検索
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。