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極北も目指し続ければ正統になる(根本敬、だっけ?)

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アトム・ハート——彼が音楽活動を始めたとき、シュトックハウゼンなどの前衛電子音楽に影響を受けていたという情報(フランジャーでの相方、バーント・フリードマンと混同してるかも)もあるし、デトロイト・テクノ~シカゴ・ハウスの出現以降は、普通にそこらへんをやりたかったはずなのだ、おそらく。
実際、僕が輸入盤屋に行き始め、テクノのCDや12インチを買い始めた頃、その手のコンピに入っていた彼のいくつかの作品はアシッド・トランスだったし、ピート・ナムルックとコラボレートしたアルバムは、まさしく踊り狂ったあとのチル・アウト音楽という趣だった。
「テクノの人」という個人的なイメージが崩れたのは、彼がフランクフルトから南米チリに移住し、ロス・サンプラーズ~セニョール・ココナッツ名義で似非ラテン・ファンクの追求し始めた頃だろうか。すべてをチェックしてたわけではないが、特に『Acid:Evolution 1988-2003』(Daisyworld)では、世界に散らばるオブスキュアなアシッド・ハウスを年度順にコンパイルしたと銘打っておきながら、実はすべてアトム自身の作という、自らのトランシーでチル・アウトな過去を覆い隠すかのような偽史運動を画策したり(?)、クンビアやレゲトン、バイレファンキをミックスした『Coconut FM~Legendary Latin Club Tunes』(Essay)で辺境のダンスミュージックへの偏愛を示すなど、アトム・ハートはテクノの人としての道を徐々に逸れ、思いっきり間違った道なき道を驀進してるかのようだ。
それを改めて確信したのが、カオス・ハピ(オリジナル・ハムスター)という、やたら細面で喧嘩が弱そうな奴と組んだスーテック・コレクティブの『The Birth Of Aciton(アシトン降臨)』(Third-Ear)である。
言うまでもなくアシトンとは、おなじみTB-303のビヨビヨ音にレゲトンのリズムを掛け合わせたという、前述のコンパイルしたジャンルを掛け合わせただけのものだが、どうもレーベル側はアシトンをポスト・バイレファンキ~ボルティモアブレイクスとして売りたいみたいで、それはそれでいいんだけど、受け取るこっち側としては、それ以外の無駄な部分にこそ注目すべきだろう。
それこそ僕がテクノを買い始めた頃、レコード屋に横溢していたようなフォントと色使いの、今では悪趣味としか言いようがないジャケット。だいたい、今どき機材をこれ見よがしにして写るアーティストがいるだろうか。808ステイトもプロトタイプ909もキッド606もそんなことやらなかったよ(やってたらごめん)。何よりもイイ年こいた大人がより実用とは縁遠い、B級でオブスキュアなものを探求し作り出す姿勢が、すごく間違っててバカで偉くともなんともない。ゆえに素晴らしい。
「美しく間違い続けることは難しい。それは塀の上を縄わたりし続けるようなもんだ」
と書いたのは、我らがプンクボイことロマン優光だが、極北も目指し続ければ、それはやがて正統になる。美しいかはわからないけど、アトムは自らの音楽でもって、常にギリギリの線で縄(綱)渡りすることのカッコよさを教えてくれる。
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