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スピーカーはプーというハウリング音を絶えず鳴らしながら

ステージ上に置かれたギターとベース、シンセドラム、積み上げられたエフェクターの上にはピアニカが。スピーカーはプーというハウリング音を絶えず鳴らしながら、演奏者が現れて音を出すのを待っている──インスト・ダブ・バンド、プレパレーションセット(以下PS)のステージはこの光景から既に始まっている。

バンド編成のダブもしくはレゲエというとテンションが高く、また熱いイメージがあるが、PSの場合はむしろ逆、ヒンヤリとしている。各楽器のところにメンバーが現れ演奏を始めても、ソロリソロリと同じフレーズを延々と弾き、何かを確かめながら音を出していくような感じ。時折ドラマーは右手で叩きながら左手で傍らのエフェクターをいじる。その様子は、ユーチューブで観る初期クラフトワークのライブのように機械的で律動的なものさえ感じさせる。しかし、フレーズの反復とミキシングによる残響と地を這うような低音はやがて一つのグルーヴとなり、その場にいる者はメンバー/客問わず身体を揺らさせるのだ。音を浴びるというより徐々に染み込んでいくようでもある。ゆえに終わりが見えない。こないだ2月26日のアースダムでのライブも音が止んだあと、不自然な間が空き「終わりです」という声で終わって、そのグルーヴは突然断ち切られた。たぶん持ち時間というものがなかったら2時間でも3時間でも演奏してたのではないだろうか。PSの軸としてあるのはミニマルであり、それがエフェクターやミキサーを通して生み出される残響にあるのだと思う。

そんなPSの音が、デス~ブラック・メタル・バンドのゼノサイドとのスプリット10インチEPとして出た。かつてのマーク・スチュアートの名言「ブラック・メタルは新しいダブである」を世界初で(?)裏付けたような組み合わせで興味深いが、エンジニアリングの問題なのか、ライブの(固有名詞ではなく形容詞としての)ボム・ザ・ベース、リズム&サウンド感覚が再現し切れていないような気がする。ではダメなのかというとさにあらず。昔のパンクのようにロウで抜けが悪くドヨーンとした音響は、前述のヒンヤリとしたイメージとも、裏面のゼノサイドのストーナー感覚とも重なり、これはこれでありと思わせる。スピーカーは無音を絶えず鳴らしながら、このレコードに針を落とされるのを待っていた。

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ZENOCIDE×PREPARATIONSET
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